<案内板より>
高平の書院
昭和五十九年七月三日、群馬県指定重要文化財として指定される。木造平屋建(一五一平方メートル)で県内における書院造の遺構として貴重なものである。
慶安二(一六四九)年、沼田城主が高平の宿割をした際、その作業のために館を作り、その後、鷹狩りの時の休憩所として利用されていたと伝えられている。
床および脇床、平書院を備える8畳の主室と間口二間の床を備える八畳の次の間を中心とし、二方に一間幅の畳縁をめぐらし、次の間の奥に二階をもつ四畳半ならびに六畳の二室を設けている。主室の床柱に丸太を用い、長押・天井棹縁(竿縁)に面皮材を用い、格式ある数寄屋風書院の様式を示している。襖絵、脇床天袋小襖絵、杉戸絵、釘隠の意匠はみるべきものがある。
書院の五葉松
昭和四十四年五月六日、群馬県指定天然記念物として指定される。
推定樹齢約三百六十年、樹高十三メートル、目通り二.五メートル。慶安二(一六四九)年、高平の宿割の際、沼田城主の事務作業の館(書院)の庭木として植樹されたものと伝えられている。
五葉松としては、この地方まれにみる巨樹であり、樹勢も旺盛である。品種は南方系、(四国系)に属し、この地方にあることは珍しいことである。
所有者 個人
所在地 沼田市白沢町 |