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旧土岐家住宅洋館(きゅうときけじゅうたくようかん)
指定日 国指定文化財
平成 9.11. 5
住所 沼田市西倉内町594沼田公園内
<案内板より>

旧土岐家洋館
登録有形文化財(建造物)「旧土岐家住宅洋館」

◆所在地
  沼田市西倉内町五九四番地沼田公園内
◆構造形式
  木造三階建、スレート葺、
  建築面積一一九平方メートル
◆登録年月日
  平成九年十一月五日登録

この建造物は、最後の沼田藩主土岐家の家督を継いだ章子爵が大正十三(一九二四)年、現在の東京都渋谷区に平屋の和館部と連接して建設したもので、現存する洋館部について現土岐家当主實光氏より寄贈の申し出があり、平成二年八月にこの地に移築された。

建物は、大正末期から昭和初期にかけてみられたドイツの郊外別荘風住宅で、外観全体を屋根・二階壁部・一階壁部とそれぞれ仕上げを異にする意匠の三層に分けている。俗に「牛の目窓」と称される屋根窓を中央に配した急勾配の天然スレート葺屋根と、二階の下見板張りの外壁、一階の黄土色のドイツ壁仕上げに対象期特有の様式がよく表されている。

また、洋間の内部意匠は、装飾を豊かに用いた明治期の西洋館と異なり、壁・天井ともに白漆喰仕上げを旨として和室とともに表面の装飾的な扱いを避け、充実した生活を基本とした内部意匠を優先させている。

本建築は、明治期の大規模邸宅建築に見られた独立した洋館から、洋館部に続いて平屋の和館部があり応接空間を小規模の洋館として玄関脇に設置する昭和初期の文化住宅への過渡期を示す特徴を有し、部屋の間取りも土岐子爵の接客内容をよく伝えており、大正末期の貴重な遺構である。

平成九年十一月五日、「旧土岐家住宅洋館」の名称で、文化財登録原簿に登録された。

平成十五年三月
沼田市教育委員会


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旧土岐家住宅洋館 全景
1.全景
旧土岐家住宅洋館 説明版
2.説明版
旧土岐家住宅洋館 室内
3.室内
室内階段
4.室内階段

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