<案内板より>
重要文化財「旧生方家住宅」
◆所在地
沼田市西倉内町五九四番地 沼田公園内
◆構造形式
桁行一八・九四m、梁間一一・三六四m
切妻造、妻入、板葺石置屋根
◆指定年月日
昭和四十五年六月十七日指定
生方家は沼田藩の薬種御用達を勤めた商家であったといわれる。
この住宅は、沼田市上之町一九九番地に所在し城下町の本格的町屋として東日本における稀にみる古い遺構として国の重要文化財に指定された。
建物の年代は専門家の意見によれば構造手法からみておよそ十七世紀末期頃に立てられたものと思われる。その後元治、明治、大正、昭和と数次にわたり改修を受け今日に至った。
沼田市はこの建物を生方氏から譲り受け沼田公園内に移築保存することとなり、昭和四十八年六月、国、県の補助を受け復元工事を完了した。
建物は間口六間、奥行十間、南面に土庇、東面に下屋を設ける。切妻造り、妻入りで屋根は石置板葺である。
平面は主屋南面に「上みせ」「下みせ」通り庭を配し東側に四室をならべ、家のほぼ中央には二十畳の広い板の間を設け西通り及び北面に土間を設けている。
これは町屋としての典型的な間取りであり、各部屋の鏡に壁が多く、柱の密度も高いがこれが古い建物の特色である。
また小屋組は貫を成りちがいに通した和小屋で、仕上げは大部分手斧はつりで古式を残している。
平成十五年三月
沼田市教育委員会 |